I. 法的根拠

  • 2014年婚姻家族法
  • 決議01/2024/NQ-HĐTP

2014年婚姻家族法および現行の指導文書によれば、離婚を請求する権利は夫、または妻のいずれにも認められています。しかし、特定の状況においては、婚姻関係にある一方の正当な利益を保護するため、一方側の請求による離婚が認められないと法律で規定されています。

II.離婚を請求できる当事者 

現行規定によると、以下の主体が裁判所に離婚の解決を請求する権利を有します。

  • 婦、夫又は両者 
  • 父、母、または他の親戚は、裁判所に対して、離婚解決を請求する権利がある場合:
  • 夫婦の一方側が精神病又は他の病気を被って自らの行為を管理することができない場合。
  • 当人の配偶者が起こした家族内暴力の被害者でもあり、生命、健康、精神に対して甚大な影響がある場合。

この離婚請求権に関する規定は、安全で健全な環境で生活する権利を保障するとともに、必要な場合には離婚手続きを通じて婚姻関係を適切に解消できるよう、法的な条件を整えることを目的としています。

このように、ベトナム法は離婚請求権を有する主体の範囲を拡大し、婚姻関係における当事者の正当な権利および利益を保護すると同時に、離婚に関する案件の処理において公正かつ人道的な対応を確保しています。

一方側の請求による離婚 が認められない新たな規定

III.一方側の請求による離婚 

2014年婚姻家族法第56条は、一方の当事者からの請求による離婚が認められる場合について、以下のように規定しています。

  • 妻また夫が離婚を請求し、裁判所での和解が成立しない場合、夫婦に家族内暴力があり又は夫婦の権利、義務に対して甚大な違反があって婚姻が深刻な状況に陥り、共同生活の持続ができず、婚姻の目的を達成することができない根拠があれば、裁判所は、離婚を許可するよう解決します。 
  • 裁判所に失踪宣告された人の妻又夫が離婚を請求する場合、裁判所は、離婚を許可するよう解決します。 
  • 父、母、または他の親戚の離婚の請求がある場合、夫、妻が家 族内暴力を行い、相手側の生命、健康、精神に対して甚大な影響を及ぼ したとの根拠があれば、裁判所は、離婚を許可するよう解決します。

IV. 一方側の請求による離婚が認められない場合

決議 01/2024/NQ-HĐTP の規定がない時、実際の裁判において、以下のような場合には夫による一方側の請求による離婚の請求が認められることがありました。

  • 妻が12か月未満の子を出産したが養育していない場合、その者は法律上「妊娠・出産・子の養育中」とはみなされず、夫は一方側の請求による離婚を請求することができました。
  • 妻が第三者のために代理出産を行った場合、法的には妊娠中とみなされるため、夫には離婚請求権が認められませんでした。
  • 妻が代理母に出産を委託した場合、その者自身は妊娠・出産・子の養育を行っているとはみなされないため、この場合、夫の離婚請求権は制限されませんでした。

現在適用されている「2014年婚姻家族法」および「決議 01/2024/NQ-HĐTP」に基づき、妻の妊娠・出産・養育状況に関連する特定の事由において、夫は一方側の請求による離婚を請求することが認められません。具体的には、以下の場合に夫の一方側の請求による離婚請求権が制限されます。

  • 妻が妊娠中の場合: 妻が胎児を身ごもり、権限を有する医療機関によって妊娠が確認されてから、出産または妊娠中絶の時点までの期間を指します。この期間中、夫は一方側の請求による離婚を請求することができません。
  • 妻が出産した場合:以下のいずれかに該当します。
  • 妻が出産後、12か月未満の子を養育していません。
  • 妻が出産後、12か月未満の期間に子が死亡しました。
  • 妻が妊娠22週以上の状態で妊娠中絶をしました。
  • 妻が12か月未満の子を養育している場合。

※注:

  • 妻が妊娠・出産している場合、夫は相手が誰の子を妊娠・出産したかを問わず、一方側の請求による離婚を請求することができません。
  • 妻が12か月未満の子を養育している場合、夫はその子が実子であるか養子であるかを問わず、一方側の請求による離婚を請求することができません。

本規定は、女性および子の権利を保護し、特に精神的および健康面の安定を確保することを目的としています。

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